3日目の出来事ー4
・奥さんと焦点の定まらない会話をすること約2時間。「そろそろ行こうか」とタクシー乗り場に。まだサラリーマンだったころ、12時回ってバスもなく、疲れて自宅まで歩くのが嫌になったときは、奥さんと待ち合わせてよくここからタクシーに乗ったことを思いだす。
・時間通りにM警察署到着。担当のSさんを呼び出してもらう。ほどなくして現れたSさんに連れられ刑事課へ。「ではこちらでお待ちください」と指示されたのはまごう事なき取調室。机の上にはアクリルの衝立。奥さんと並んで座って待っていたら、Sさんが押収したらしきものを持って部屋に入ってきた。
・絵柄としてはどう見たって取り調べ。あるいは拘置所の接見室だ。おどおどしている我々には一切構わず状況の説明が始まった。
①状況からみて病死と思われること。
②死後一カ月ほど経過していると思われるが、正確に知るには司法解剖が必要になること。
③遺体の痛みが激しく、本人確認が難しいと思われるので、DNA鑑定を行いたい。
④事件性はないと思われるが、本人確認が終わるまで、現場のアパートには立ち入れない。
⑤病院の診察券などが見つからない。病歴について知っていたら教えてもらいたい。
・事情が全く分からないので当惑することばかりだった。一番ひっかっかったのは③だった。一応写真は撮っているのだが、「お兄さん、確認しますか?」とSさんから聞かれた。どうしようかと思っていたら、Sさんは「私はお勧めしません。面影はあると思うんですが」というのにはびっくりした。
・こういう現場には慣れているはずの警察官がそこまで言うのはどんな状況なのだろう。無理やり見せられると思っていたので意外だった。しばらく考えて、DNA鑑定でお願いすることにした。
・後から聞いたら、歯型の採取も難しかったそうだ。あと④にも困った。早く後始末をしなければ、と考えていたからだ。
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